師の恩(2)

今は、いじめが社会問題になっていますが、私も疎開者でよそもんでいじめの対象になっても良い筈ですが、いじめを受けたことも見たこともなかったですね。

昔は、皆おおらかだったせいなのでしょうか? 

ところで、高校への進学を許されても試験に合格しなければ話にならないので、それから慌てて受験勉強を始めました。高校卒業後、就職するのであれば、技術を身につけておいた方が良いと考え、工業高校を目指しなんとか合格しました。一般教育の他に、製図、工場実習などの教育を受けながら高校卒業が近づいた頃、今度は担任の先生が突然家に来て同じように奨学金が下りたら学費はかからないので大学に進学させてやって欲しいと親を説得しました。前回と同様、私には事前に話は無しでした。それから慌てて受験勉強を始め、私に理工系が向いているかはわかりませんが、工業高校での教育の延長で、工学部を目指し、普通高校生に比べ一般教育時間が短いので心配しましたが、なんとか合格することが出来ました。早稲田大学教授夫人である父の姉から早稲田大学への入学を勧められましたが、費用の面で自宅通学のできる地元の国立大学にしました。

大学卒業が近づき、就職希望先の提出で、特に希望先がなかったので、相談した親類の人が勧めるK鉄工を希望したら、それを聞いた卒研の先生から君には向かない、推薦状を書くからM電機に行きなさいと勧められました。

要所、要所でいろいろ先生にご支援を頂きました。それに対し、何も報いることが出来ず、人生を終えようとしていることは本当に申し訳ないことです。

あちらでお会いできたらお詫びしたい。